翻訳の専門分野を選択する

大きく分けると映像翻訳、出版翻訳、実務翻訳

翻訳の業界は大別して映像(字幕)翻訳、出版翻訳、実務(産業)翻訳に分かれています。

映像翻訳や出版翻訳は多くの人が一度はあこがれる人気の分野。

英語力、日本語力が共に優れている方にとっては実力が発揮でき、高い収入が見込める分野です。

ただし幅広い知識や高い表現力が求められるので、翻訳家として一本立ちするには年月がかかるかもしれません。

最近は、Web関連のコンテンツやオンラインの動画配信などメディアの種類が増えて、翻訳のニーズが高まっているようなので、取り組みやすい分野からトライしてみるのもいいかもしれません。

実務翻訳とは

実務翻訳で取り扱われるのは、企業から依頼される文書が主で、金融、法務、IT、工業、医薬、特許などの分野があります。

工業の分野は、さらに電気・電子、機械、化学などに細分化されていて、登録の際に1つあるいは複数の専門分野を選ぶことことになります。

翻訳する内容としては、マニュアル、標準作業手順書(SOP)、仕様書、規定、ビジネス文書、論文、ビジネスレター、社内文書、などさまざまな文書を翻訳します。

専門性が求められますが、筆者の体験では、自分の専門の分野の依頼の案件がない時は、他の専門分野の依頼がくるので、工業の分野を幅広く勉強する必要がありました。

自分の専門分野以外の依頼の場合、FAXなどで最初の部分を送ってもらい、受けるか受けないかを決めてもいいことになっていました。

しかし難しいからといって断っていると、依頼が来なくなる可能性があったため、内容が理解できない場合を除いてほとんど引き受けていました。

このように実務翻訳では、幅広い専門的知識の学習が不可欠であり、また調査能力が求められています。

翻訳料に関しては、実務翻訳のうちでは、医薬と特許で翻訳の単価が高くなっています。

高収入を目標とするなら、医薬か特許を目指すことをお奨めします。

ただし、特許の分野へは工業分野の仕事をしてから後に転身することも可能であると思います。

実務翻訳者の需要について

需要に関しては、映像翻訳や出版翻訳よりも実務翻訳が圧倒的に多く、一から翻訳を始めようとしている人にとっては、実務翻訳は入り込み易い分野と言えるでしょう。

今後さらにグローバル化が進むと、需要はさらに増えるという報告があります。

けれども一方で、人工知能の進歩によって翻訳者の需要が減るという報告もあります。

人工知能(AI)の進歩によって機械翻訳の精度がどのくらい上がるのかは予測がつきません。

しかし 研究論文など専門性の非常に高い文書やパターン化されていない文書については、当分の間機械翻訳や翻訳支援ツールが使用されることはまず考えられないと思われます。

したがって将来も翻訳者の需要が減ることはないと思われます。

さまざまな分野があるため、自分の興味や収入などを考慮して分野を選ぶことが重要です。

参考

通訳者翻訳者になる本 2021 (イカロス・ムック)

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