翻訳ボランティアの経験やコンテストの成績は翻訳会社のトライアルを受ける時に役立つのか

翻訳会社のトライアルを受けるには、ほとんどの会社が経験者に限ることを条件としています。

そのため、なんらかの方法で翻訳の経験を積むことが求められています。

翻訳会社のチェッカーになる、クラウドソーシングで経験を積む、などこれまでいくつかの方法を書きましたが、コンテストや翻訳ボランティアの経験は翻訳会社のトライアルを受ける時に役に立つのでしょうか。

翻訳ボランティアの経験は活かせるのか

では、翻訳ボランティアの経験は、翻訳会社のトライアルを受ける時に実務経験としてどれほど役に立つのでしょうか?

翻訳ボランティアといっても、団体の活動支援のための翻訳、手紙のやり取りの翻訳、文献やニュースの翻訳などさまざまなものがあります。

また、都道府県や市町村などが地域のアピールのために翻訳者の募集を行っているところもあります。

翻訳者を募集しているボランティア団体の中は、翻訳スキルの向上に役立つようなセミナーなどを無料あるいは安価で受けられるようなシステムになっているところもあって、参加すれば翻訳スキルのレベルアップに役立てることもできるでしょう。

しかし翻訳ボランティアをすれば、多くの時間を使い、無駄な時間を費やすことになります。

一方、翻訳する内容が実務翻訳のレベルアップに役立つ翻訳ボランティアもあります。

ボランティアで翻訳をして翻訳文と共に翻訳者として名前が雑誌や公式のホームページなどに掲載されれば、翻訳会社に応募する際にアピールできると思います。

現在私は、ある認定NPO法人の翻訳のボランティアをしています。

内容は自然保護関連で、年に数回翻訳依頼がメールで送られてきます。

年に数回なのであまり負担がかかりません。

翻訳文を送るとチェックが入った後にホームページに掲載され、翻訳者の名前(実名でなくてもよい)が載ります。

このように翻訳文と翻訳者としての名前がホームページなどに載れば、少なくとも全く何の実務経験がないよりも翻訳会社のトライアルを受ける時に実力をアピールすることができると思われます。

コンテストで良い成績をとる

実力を試せるコンテストがいくつかあります。

The Japan News 翻訳コンテスト(毎週、 the Japan News の購読が必要)

アルク翻訳大賞(年1回、コンテストが載っている翻訳事典を購入する必要あり)

アメリアWeb版翻訳コンテスト(アメリアは会員制で有料ですが、この翻訳コンテストはお試し会員としてアメリアのサイトから無料で受けられます。)

これ以外に、出版や映像の分野のコンテストがあるようです。

これらのコンテストで、優秀者になり、入選を果たせば、翻訳会社に提出する履歴書に添えて出すことができるでしょう。

何事も無駄なことはないのかもしれない

ちなみに、私が翻訳者になろうと思ったのは、Chemical Abstractsの抄録という有償のボランティアをしたことがきっかけです(有償といってもごくわずかの報酬です)。

Chemical Abstractsはアメリカ化学会の下部組織のChemical Abstracts Service(CAS)によって発行されている化学関連の文献抄録誌です。

この有償ボランティアとは、日本語の文献を読んで要約して抄録する(abstract)仕事です。

まだ翻訳の勉強をしていなかったので、文献を読み、要約し、それを英訳するのは、非常に時間がかかり、本当に大変でしたが、10年間以上続けました。

翻訳を勉強していないのになぜ英語で抄録を書くことが出来たかというと、自分が専門とする日本語で書かれた文献なので内容がよく理解できたことと、専門用語の英訳を知っていたことに尽きるでしょう。

英語のスキルが高いのに越したことはありませんが、翻訳は内容を理解していないとできないことを、知らず知らずに学んでいたようです。

このボランティアの広告をみつけたのは、ある専門誌の最後のページでした。その広告が目にとまらなければ、翻訳者になることはおそらくなかったと思うと、人の一生は小さな偶然に大きく左右されるように思われます。

稀ですが、ボランティアの経験が翻訳で役立つこともあるのです。

翻訳ボランティアは、翻訳文と翻訳者の名前が雑誌やホームページなどに公表される場合、翻訳会社のトライアルを受ける時に実績として役立つ可能性があるので、興味があればやってもマイナスにはならないと思われます。

 

 

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