フリーランサーがしなければならない確定申告の方法

会社に勤めていれば、給与から税金が差し引かれて銀行に振り込まれます。

会社員で普段自分がどれくらい税金を払っているか正確に知っている人は少ないでしょう。

しかし、自営業(フリーランサー)であれば、自分で申告して税金を支払わなければなりません。

確定申告の方法やどういう控除があるかなど知っておくと得する情報をご紹介します。

フリーランスの翻訳者は、報酬が源泉徴収の対象になることも多いため、確定申告が必要です。

源泉徴収とは

源泉徴収とは、報酬の支払者(翻訳会社)が、事前に所得税などを差し引いて、受け取り者(フリーランサー)に報酬を支払い、差し引いた税金は、支払者が受け取り者に代わって納税する制度のことです。

源泉徴収としてその月の収入の1割程度(100万円以下の場合10.21%)が差し引かれた額が、受け取り者(フリーランサー)の銀行口座に振り込まれます。

翻訳会社から毎月送られてくる支払明細書を見ると、源泉徴収額という欄が見つかりますので、どれだけ税金を支払ったかがわかります。

所得税の最低税率は5%なので、実際の所得税額より余分に天引きされていたお金が、確定申告をすることによって還付金として戻ってくる場合があるのです。

確定申告とは

確定申告とは、個人事業主(フリーランサー)が納税額を確定させる手続きのことです。

前年の1月1日から12月31日までの1年間で得た所得(収入-経費)を税務署へ申告し、税金を払い過ぎていた場合(他の仕事をしておらず、翻訳会社に登録しているフリーランスの翻訳者はこれに相当します)、税金を還付してもらいます。

あるいは、足りなかった税金を納付することになります(翻訳会社を通さないでクライアントから直接翻訳を引き受けた場合などはこれに相当します)。

所得が38万円以上ある個人事業主、副業の所得が20万円以上の人すべてに申告の義務があります。

フリーランスの翻訳者の場合、翻訳の仕事を始めたばかりの頃は、仕事が少なく先行きがわからない状態が続くことがあります。

私の場合も、始めてから半年以上経って確定申告の時期が来たのですが、上記の所得が38万円よりも少なく、確定申告はしませんでした。

所得とは、収入ではなく、「売上 – 経費」のことです。

経費には、国民年金や国民年金基金やiDeco、生命保険料などの保険料を始め、図書費や勉強会参加費用などさまざまなものがあり、かなりの金額になるので、まずは経費を計算して、確定申告が必要かどうか確認しましょう。

確定申告をしなくても、翻訳会社で源泉徴収されているので、税金の支払いは済んでいます。

主婦が翻訳業を始めた場合、開業届を出すと、夫の扶養家族ではなくなってしまい、健康保険やさまざまな恩恵が受けられなくなるので、計算、比較してどのくらい収入になったら開業届をだすのがよいか検討しておきましょう。

一方、源泉徴収をされている場合、所得が38万円より少なくても確定申告をすれば、払いすぎた税金を還付してもらえます。

確定申告の方法

確定申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。

白色申告

白色申告のメリットは、帳簿の作成は簡易簿記ですむことです。

(2014年から白色申告者に対しても、記帳制度や記録保存制度が設けられています。)

デメリットは、10万円あるいは65万円の特別控除が受けられないことです。

青色申告

青色申告のメリットは、10万円あるいは65万円の特別控除が受けらることです。

デメリットは、65万円の特別控除を受けるには複式簿記の記帳が義務付けられていることです。

青色申告をするには、開業から2カ月以内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければなりません。

翻訳を始めたばかりで収入が少ない時期は、基礎控除やその他の控除だけでもかなりの金額になるので、所得(収入 – 経費)はかなり少額になり白色申告でも十分対応できるでしょう。

確定申告に必要な書類

・ 翻訳会社からの支払調書(年度明けに送付されてきます)

・ 仕事に関連する機器、図書、事務用品などの領収書

・ 出席したセミナーや勉強会などの領収書と交通費のメモ

・ 社会保険料(国民年金や国民年金基金、iDeCoなど)の支払い証明書

・ 生命保険料、地震保険料(火災保険料は対象外)などの控除証明書など

・ 事務所(自宅)の水道光熱費の領収書

また、仕事用の銀行口座を作っておくと仕事に関するお金の出し入れのみが記載されるのでわかりやすくてよいでしょう。

初めてで確定申告の方法がわからない場合は、確定申告の期間(だいたいは2月15日~3月15日)にこれらの必要書類を持って税務署あるいは指定された会場に行くと相談にのってもらえて、書類が作成できるまで補助してくれます。

青色申告を申請する方法

次年度以降、特別控除(10万円または65万円)を受けたい場合は、この時に青色申告を申請するとよいでしょう。

青色申告(特別控除:65万円)をするためには複式簿記をつける必要があり、損益計算書と貸借対照表の提出が義務付けられています。

複式簿記の記帳はかなりの経理の知識を必要とします。

納税協会(公益社団法人、近畿圏)あるいは青色申告会(近畿圏以外)は、記帳、決算・申告に関して業種に応じた相談に応じてくれます。

私の場合、会員ではありませんでしたが、青色申告に変更する時に、複式簿記の帳簿の付け方、貸借対照表の作り方などの会計知識の習得するセミナーを無料で受けることができました。

また推薦の会計(青色申告)ソフト(いくらか割引を受けられます)を買えば、伝票入力、決算書の作成、ソフトの使い方の説明を受け、初期登録、設定から仕分け作業などを全部教えてもらえたので、すぐソフトが使えるようになりました。

会計(青色申告)ソフトを導入することによって、仕分け作業がきちんとなされていれば金額を入力するだけで簡単に複式帳簿が作成されます。

損益計算書と貸借対照表などの提出書類の作成も簡単に行うことができます。

無料の会計ソフトもあるようですので、検討してみてはいかがでしょうか。

また、一年間無料で税理士のサポートを受けることができました。(零細企業なので以後その税理士に依頼することはありませんでしたが)

翌年からは、自分で、税務署の確定申告書等作成コーナーで確定申告書等を作成でき、作成した確定申告書等をe-Taxで送信することができます。

また、自宅のPCで国税庁の確定申告書等作成コーナーで書類を作成して、e-Taxで送信するか、印刷して郵送等により提出することもできます。

以上、少し複雑になりましたが、翻訳会社を介して仕事をしている人は、確定申告をすると還付金がもらえる可能性があるので、次のことに留意しましょう。

* 仕事関係の領収書などは必ず保管しておくこと
* 初年度は手続きの簡単な白色申告をして、収入が増えれば青色申告を申請すること
* 青色申告するには、会計の知識が必要となるで、納税協会あるいは青色申告会に相談すると無料でセミナーなどを受けられる機会があること

* 無料あるいは有料の会計(青色申告)ソフトを導入すると非常に便利です。

慣れてくれば、普段から確定申告のことを考えて必要書類をまとめておくなどしておくとそれほど苦にならなくなります。

 

 

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